大腸ポリープ
腸の粘膜の一部がイボ状に隆起したものを大腸ポリープといいます。大腸ポリープは組織の違いにより腫瘍性ポリープと非腫瘍性ポリープに大きく分けられ、腫瘍性ポリープはさらに悪性腫瘍(がん)と良性腫瘍(腺腫)に分けられます。
大腸がんができる過程としては、多くの場合は良性腫瘍(腺腫)が悪性化してがんになるため、腺腫を切除(ほとんどは大腸内視鏡で切除可能です)すれば大腸がんになりにくくなると考えられています。
大腸ポリープは大きいものであれば便に血が混じったり、粘液のようなものがが付着した便が出たりしますが、ほとんどの患者さんでは自覚する症状はありません。ですから、がん検診を受けていただくことが大腸がんになる可能性のあるポリープをより早期に見つけることにつながります。
大腸がんの患者さんのなかには、がんが発生しやすい家系の方がいます。親子兄弟など血縁者に大腸ポリープや大腸がんと診断された方がいる場合は、大腸がんになるリスクは3倍程度とされており、早めに検査を受けていただいた方がよいでしょう。
大腸ポリープを発見するためには大腸内視鏡検査を受ける必要があります。しかし、無症状なのに検査を受けるのにはハードルが高いと思われます。大腸がん(ポリープを含む)のリスクの高い人を効率的に拾い上げて精密検査(大腸内視鏡検査)を行う方法として便潜血検査による対策型検診が行われています。2日間の便を調べて1日でも陽性と判定されれば、一般的に大腸内視鏡検査を行います。便潜血検査により、進行がんの90%以上、早期がんの約50%、腺腫などのポリープの約30%を見つけることができ、その結果、大腸がんの死亡率を約60%、大腸がんになるリスクを46~80%下げることが報告されています。また便潜血以外にも、家族歴、既往歴で大腸ポリープが疑われる場合、あるいは血便や便が細い、腹痛などの症状がある患者さんに対しては大腸内視鏡による精密検査を行います。
大腸内視鏡検査にてポリープを発見した場合、拡大観察を行い、そのポリープが将来がんになりやすいポリープかどうか判断します。その結果切除が必要と判断された場合には、可能な限り当日ポリープ切除を行います。ポリープが大きい場合、入院して切除が必要な場合、外科的に手術が必要な場合は無理して切除を行わず、安心して治療ができる大きな病院へ紹介する場合もあります。またポリープが多数ある場合は何回かに分けて切除することもあります。
当クリニックでは、ポリペクトミー(Hot、Cold)、EMR(粘膜切除術)を行っています。
*Coldポリペクトミー
小さなポリープはスネアと呼ばれる細いワイヤーで絞扼し切り取ります

*EMR
大きめのポリープや凹みのあるポリープは粘膜の下に局注を行い電気で焼灼して切り取ります。傷口はクリップと呼ばれる器具で塞ぎます。

日本人の大腸がんの罹患率は高く、女性の死因第1位(男性2位)です。とくに女性の患者さんでは大腸カメラ検査のハードルがより高いと考えます。当院では山梨県内では数少ない女性院長も大腸内視鏡検査を行っています。大腸内視鏡検査に抵抗がある女性の患者さんはぜひ当院を受診してみてください。もちろん男性医師である副院長も大腸内視鏡検査は行っています。