しんどう内科・消化器内科クリニック

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感染性腸炎・食中毒

 

食中毒には大きく分けてノロウイルスなどのウイルス性食中毒、病原性大腸菌などの細菌性食中毒、アニサキスなどの寄生虫性食中毒があります。

まずはウイルス性食中毒についてお話します。そのほとんどはノロウイルスに起因するもので食中毒の中でも2番目に多い原因です。日本では秋から冬にかけて流行しますが、熱帯地域などでは一年中流行しているので注意が必要です。汚染されたカキなど2枚貝の生食で感染するほか、患者の吐物や便などからも感染します。非常に感染力が強く集団感染する事例も多数見られます。予防は食品の加熱やまめな手洗いなどしかなく、身近に感染者が出た場合には注意が必要です。症状は嘔吐、下痢で通常は1~2日で回復します。しかし何度も再感染を起こすので一度かかったとしても注意が必要です。

次に細菌性食中毒のお話をします。細菌性食中毒には細菌が直接障害を起こす感染侵入型と細菌が産生する毒素によって発症する毒素型、またその両方で発症する感染毒素型の3種類があります。食中毒の原因として最も多いカンピロバクターやサルモネラは感染侵入型に属します。感染侵入型食中毒は汚染食物摂取から数日して発症するのが特徴です。カンピロバクターは汚染された鶏肉などを摂取後2~7日してから腹痛、下痢、発熱などを起こします。多くは自然治癒し経過良好ですが、症状が続く場合には抗菌薬が必要になります。

サルモネラは夏季に汚染された卵や加熱不十分な食肉摂取後1~3日して嘔吐、下痢、腹痛、高熱などを起こします。多くは自然に治癒しますが脱水を来すことがあり点滴が必要になることもあります。予防には食直前の加熱が有用です。

毒素型食中毒は黄色ブドウ球菌が主です。黄色ブドウ球菌は料理人の手の切り傷(化膿巣)から弁当、おにぎりなどの食品の中に菌が混入し産生した毒素を摂取することによって発症します。摂取後1~6時間と極めて短時間で発症し嘔吐、下痢、腹痛を起こします。発熱はありません。抗菌薬は無効で1~2日で治ります。毒素は熱に強く加熱しても防ぐことができないため料理人の手指衛生が重要です。

感染毒素型食中毒はO-157などの病原性大腸菌などがあります。病原性大腸菌は汚染された牛肉等を摂取後3~5日して発症します。頻回の水様便で発症し続いて激しい腹痛と血便が生じます。まれに溶血性尿毒症症候群や急性脳症を合併し重症化することがあります。治療はなるべく初期に抗菌薬を内服することが必要です。止痢剤は腸管内に毒素を停留してしまうため禁忌です。予防は食物をよく加熱することが重要です。

最後に寄生虫性食中毒としてアニサキスなどがあります。アニサキスは新鮮なサバやイカなどに生息し、刺身等で摂取すると数時間で差し込むような強い腹痛が出現します。治療として胃カメラで採取する必要があります。

以上のように様々な種類の食中毒がありますが予防の基本は厚生省より発表されている6原則で十分な手指衛生、十分な加熱が重要です。治療よりも予防が重要ですのでおいしく食事をとるためにも十分注意しましょう。

 

 

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